最終更新日 2024年11月5日 by andiwa
音楽大学を目指している段階では、卒業後の進路を考える余裕はほとんどないでしょうが、一生に関わる問題ですので、ある程度の状況把握は必要です。
音楽大学に入るには、その音楽大学の教員の個人レッスンを受けることが必要となるなど、非常に費用も労力もかかるものです。
入学時も入学後もかなりの費用がかかります。
しかし、音楽や美術というのは趣味の領域であるため、大学で身につけた素養を生かして仕事に就くということはかなり困難です。
ほとんどの場合は一般企業に就職することになるでしょう。
演奏家として一生の仕事にできる人はごく一握りであり、同じ学年に1人いれば良い方かもしれません。
演奏家と言ってもソリストではなく、オーケストラの一員になるだけでも競争率はかなり高く、容易ではありません。
しかもオーケストラの楽団員の給料は、比較的低いです。
地方公共団体のオーケストラであっても、大阪の例のように、いつ雇用状況が激変するかわかりません。
それでも演奏家としての仕事に就けるのは良い方です。
音楽教員になると、安定した収入が見込めますが、定員が非常に少なく、欠員もほとんど出ません。
大学の教員なら、個人レッスンで相当な収入が得られるでしょうが、その職に就ける人もごく一握りです。
オーケストラの楽団員になるよりも狭き門でしょう。
音楽教室の講師というのは、身分が不安定で収入が極めて低く、自活できるような収入は得られないと思っていたほうがいいでしょう。
親と同居して生活費の心配がない場合や、収入を必要としない場合に就く仕事と考えておきましょう。
音楽大学を目指すくらいですから、非常に音楽の才能がある人が多いでしょうが、需要が極めて限られている分野ですので、音楽の才能を仕事に生かせるケースはごく稀であり、趣味、素養として考えていたほうが無難です。
他の大学生も、特に文系の場合はほとんどそうです。
大学で学んだことを仕事に生かせる人は、あまりいません。